怪談 開祖 雨月物語

日本の怪談の開祖は雨月物語

日本において、元来、死に関する物語、幽霊、妖怪、怪物、あるいは怪奇現象に関する物語は民話伝説、あるいは神話の中にも多数存在しています。

「今昔物語集」など、平安時代末期の古典文学にも多数の怪談が収録されています。
しかしながら、そのような怪談を題材にして、まとまった形で残した最初の怪談集は『雨月物語』です。
「雨月物語」とは江戸時代、上田秋成によって書かれた、日本初の怪異小説集です。明和五年(1768)安永五年(1776)に刊行されました。

『雨月物語』は九篇の小説から成る短編集で、「白峰」、「菊花の約」、「浅茅が宿」、「夢応の鯉魚」、「仏法僧」、「吉備津の釜」、「蛇性の婬」、「青頭巾」、「貧福論」というタイトルがあります。

いずれも生霊、死霊、蛇精、金霊、魔王など、数多くの怪異が登場します。

雨月物語は、文章を主体とした読み物、いわゆる読本の先駆的作品と呼ばれています。つまりは一般庶民に読まれるための大衆小説の元祖ともいえます。

上田秋成は、多くの古典から引用もしており、とくに中国の口語体文章の大衆小説としての「白話小説」から多く題材をとって、肉付けをして「雨月物語」等をまとめあげたといわれています。その後の日本文学への影響も大きく、高い評価をされています。

「怪談」は日本の現代のSF、ミステリー小説等の大衆文学の開祖でもあったのです。

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