日本 怪談 ジャンル

日本の怪談ジャンルの成立

江戸時代の町民文化の成熟期に現れた大衆文学の勃興があり、上田秋成の「雨月物語」のような怪談の小説集も刊行されました。

それは、歌舞伎の題材にも取り上げられて好評を得るような、四谷怪談(1727年)や番町皿屋敷(1700年代末)の出現から、「怪談」はひとつのジャンルを構成し、日本の大衆文化の中に根付いていきました。
これは自然発生的な成り行きで娯楽として成立したものですが、現在も日本文化に残る古典的な怪談はこれらの江戸時代の戯作文学や歌舞伎、落語からあるものです。
落語の題材にある怪談物は怪談噺と言われます。

日本に帰化して小泉八雲こと、文学者で日本研究家であったラフカディオ・ハーンは、古くから伝わる日本各地の怪談や奇談を収集し、独自の解釈で情緒豊かな物語にまとめて、1904年「怪談』を刊行しました。

また、明治末期には、当時欧米で流行していたスピリチュアリズムの影響を受け、日本でも怪談ブームのような多くの著作が現れました。
また、現在では「民俗学の原点」とされている『遠野物語』を表した著者柳田國男も、日本の地方に残る怪談を含む説話や民俗資料を集めて、公表したともいえます。

解釈については、それぞれの独自の観点もあり、評価は別れますが、このような土着の口承の民話や、多くの作者不詳の説話等から発掘されてなかに「怪談」あるひとつのジャンルとして表れて、今も残っています。いわば、日本の精神文化遺産のひとつなのです。

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